今回は、「葬儀の挨拶」についてです。ご遺族・ご親族様やご会葬に来て頂いた一般の方々に対して行う挨拶ですが、通常は、「通夜」と「葬儀」が終了した時に行います。その中でも葬儀が終わって出棺する前に行う挨拶が主なものとなります。どういった注意点があるのか考えてみましょう。
挨拶は必ず喪主がしなければならないのか?
結論から言いまして、必ず喪主がしなければならないということではございません。確かに葬儀の挨拶は喪主がする・・・ことが多いのですが、中には人前で挨拶することが苦手な方もいらっしゃいますし、喪主が入院中などで葬儀に参加できない時もあります。そういった場合は、別の方にお願いしてもまったく構いません。喪主は奥様ですが、葬儀の挨拶は喪主の娘様のご主人がおこなう・・・こういったこともパターンとしてかなりあります。
挨拶は長いほどいいのか?
葬儀の挨拶に関しては、時間にして1~2分以内でまとめるのがよろしいかと思います。中には故人様とのたくさんの思い出を語り過ぎてしまって10分以上話された方もいらっしゃいますが、出棺時間に遅れてしまうケースもありますので、「程よい長さ」を意識して考えましょう。ただ、通夜終了時の挨拶は、葬儀の挨拶に比べて比較的時間の制約がございませんので、少々長くなってもよろしいかと思います。
挨拶の作るときのポイントとしては大まかに構成を考えて作っていけばよろしいかと思います。
例えば、大まかな構成を【 ①最初の出だし → ②臨終の様子 → ③生前特に思い出されること → ④今後のこと → ⑤締め 】としておき、そこからそれぞれの内容を考えるようにされると、挨拶の内容をまとめやすいでしょう。
①遺族親族を代表してご挨拶致します。
②眠るように安らかに旅立ちました。
③旅行が大好きで世界中を旅しておりまして、特にヨーロッパが好きだったようでした。
④今後もご指導ご鞭撻のほどお願い致します。
⑤本日はご会葬頂きましてありがとうございました。
・・・のような感じで大まかに構成を考えて作っていけばよろしいかと思います。
暗記しなければならないのか?
暗記をして挨拶をしなければならないことはございません。大切な人を亡くされて気持ちの整理もできていない中挨拶をされるのですから、内容を考えていてもうまく言葉が出てこないこともございます。書かれている文章を読んでも失礼にはあたりませんので、書いた物を手に取ってそれを見ながらゆっくり読みましょう。
場面の区切りが分かりやすい
例として、通夜振舞いや精進落としなどのお料理の前に、ご挨拶があれば皆様食事がしやすいかと思います。会場に案内されたものの喪主や親族の方が葬儀社スタッフと話をしていたり他の方に挨拶をされていたりしていて、いつ食事を始めて良いか分からない・・・というようなケースもございます。「今日は最後のお別れに来て頂いてありがとうございました。それではお料理と一緒に父を偲んで頂けたらと思います。」など一言で構いませんので、このような挨拶があればよろしいかと思います。
当社では、自分で考えるのが大変という場合は、挨拶のひな型もご用意しております。こういった「葬儀の挨拶」も葬儀でやらなければならない大切なことのひとつです。実際、皆様葬儀が決まってからその時に挨拶を考える方がほとんどですが、もし余裕がありましたら事前に考えておくこともよろしいでしょう。