11月のコラムからの引続きで「葬儀代金の概要」の③料理代と④会場使用料について説明してみようと思います。実際に葬儀の場で起きていることも踏まえて考えてみましょう。
③料理代
高知県は大皿料理の「皿鉢」文化もあって、肉や魚を使わない精進料理というよりもおもてなしの意味を込めて料理を振舞うため、刺身などの魚料理は葬儀でも定番のメニューです。最近はコロナ禍ということもあって、大皿料理より個別に用意ができる折詰タイプが増えてきてはいますが、いずれかの形式で参列者の方に振舞われます。料理をご用意するタイミングとしては2つあり、通夜が終わってからの「通夜ぶるまい」と、葬儀・告別式が終わってからの「精進落とし」いずれかにご用意されます。
また、この料理には「感謝」の気持ちが込められています。食事をきっかけに故人についてのお話しや思い出話が生まれ、久し振りにお会いしたご親族の方々とのお話しも盛り上がるケースが非常に多いです。料理を振舞うことにはこういった側面もあります。
なお、高知市内ではご親族に振舞うケースが多いですが、市外や地域によっては今でもご近所の方や一般のご会葬者の方へ振舞う場合もございます。
④会場使用料
葬儀を執り行うにあたり場所を決めなくてはいけません。候補としては、ご自宅・近所の集会所・葬儀社などの葬祭会館・高知市斎場などの公営斎場・お寺などの施設・・・といったところでしょう。
まずは大まかに、葬儀は自宅でするのか?どこか場所を借りるのか?ということを、それぞれのメリット・デメリットを踏まえて考慮します。
例えばご自宅で葬儀をする場合、会場使用料金は発生しませんし住み慣れた家から葬儀を出してあげる、ご親族の移動がないなどのメリットがありますが、葬儀をするにあたり家の片付けをしなければならない、多数のご親族やご会葬の人数の場合には対応しにくい、駐車場がなく近隣に迷惑をかけてしまう・・・などがあります。
逆にどこか場所を借りて葬儀をする場合は、家の片付けをしなくてよい、多数のご親族やご会葬の人数に対応できる、駐車場があるので近隣に迷惑をかけなくてもよいという反面、ご親族の移動がある、会場使用料金が発生してしまうなどのデメリットもあります。葬儀社の葬祭会館はもとより、近所の集会所などでしたら安価に借りられますがそれでも料金が発生するでしょうし、お寺などの施設も御布施という形で料金が発生すると思われます。
最近の葬儀事情では、どこか場所を借りてということが圧倒的に多いですが、自宅で行うことは全くないということはありません。それぞれのメリット、デメリットを考えてお選び頂けたらと思います。
今回は以上となります。引続き次回も様々な項目について考えてみたいと思います。