今回は、前回からの引続き「葬儀代金の概要」の①葬儀費用と②返礼品について説明してみようと思います。実際に葬儀の現場で起きていることも踏まえて考えてみましょう。
①葬儀費用
まずは葬儀に必要な棺や骨壺、祭壇や花、遺影写真などが挙げられます。
祭壇や生花、棺、骨壺、仏衣や遺影写真に関しては、ご予算や皆様の好みによって選ばれます。
こちらの予算は会葬者の人数などに左右されることはありませんので低予算に抑えることもできますし、最期なので良いものを選んであげようなど、自由に決めることができます。
そしてこれらは、一度決めてしまえば金額の変動がないものになります。
一方、金額が変わっていくものもあります。ご遺体保護のためのドライアイスは、葬儀までの日が長ければ長いほど追加の必要がありますので注意が必要ですし、寝台車や霊柩車の料金は、ご遺体を搬送する距離10kmごとの計算で料金が発生します。また、夜中の搬送となれば深夜料金も発生します。このようなケースもありますので注意しましょう。
②返礼品
返礼品とは、頂いたお香典に対してお返しする商品のことで、粗供養品とも言います。
昔から、お茶やタオルがよく返礼品として利用されました。最近は、コーヒーや紅茶のセット、海苔やみそ汁、梅干しやスープのセットやケーキのセットなど種類も増えてきました。予算は¥2,000~¥2,500が多いです。
ご用意する数は予想される会葬者の人数で判断しますが、一人が代表で人数分のお香典を持ってくるケースもありますので多めにご用意します。厳密にいえば、会葬者の人数=返礼品の数・・・という訳ではありません。
葬儀は結婚式とは違い、あらかじめ招待者を決めて案内するものではありませんので、ご会葬の人数を大まか予想して返礼品の数を決めます。仮にご用意した返礼品が余った場合、当社に関しては残りを引取り、実際に使用した分のみ請求されます。葬儀社によっては引取り不可のケースも考えられますので、一度聞いてみましょう。
そしてこの返礼品は数によって金額が変わっていく変動項目ですので、葬儀が終わってみないと実際の金額が分からないものです。
一例として挙げると、親族のみの家族葬を希望していたところ、思わくご会葬が多く返礼品をたくさん用意したようなケースです。10個しか用意していなかったのに、いざ葬儀が終わってみれば用意していた数よりも多く必要だったというケースはよくあることです。このようなことから、最初に決めた見積りから大幅に上がってしまうこともあります。ただしこのケースは、その分お香典を頂いていることになりますので、葬儀代と差し引きして逆に金額的な負担が減るケースもあります。
今回は以上となります。引続き次回も様々な項目について考えてみたいと思います。